このアンプは今までと方針の違うパーツが使われています。

あまりパーツに凝ったことが無いのですが、たまたま球屋で知り合いに会ったこともあり、話しが長くなった結果、高級パーツをもらうことになったため使うことになりました。
  数年前、ソ連(現ロシア)の戦闘機・ミグ25が函館に着陸、日本に亡命してシステムを解析されたこともあり、軍用パーツが話題になっていたころでしたので、WIMAのコンデンサー、WEの抵抗、テフロンシールド線など多数もらいました。

あとで報告を考えると使わないわけにいきません。


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ボンネットをつけた状態。中が良く見えて放熱効果も高く、パンチングメッシュのボンネットよりいい。




このころ考え方が変わってきて、今までスピーカー端子はワンタッチターミナルを使用していたが、バナナプラグを使うことも考えて、軍用ターミナルを使う習慣に変えた。




パーツ数が少ないのでわりと内部はガラガラ。放熱面を考えてもこの方が良い。

  使用パーツ

843・・・RCAです。RCA以外に843があるのか知りませんが、ST管タイプもあるようです。

ECC81・・・シーメンスの黄箱のものです。この球は特性が良く揃っており、ノイズも少なく大変気に入った憶えがあります。

CK1006・・・レイセオンのガス管で、予備も含めて数本買ってきました。

アウトプットトランス・・・タンゴのFW-20-14Sです。14kΩもの高インピーダンスのものは当時の他社にはありませんでした。

電源トランス・・・タンゴのMS-160です。2A3用なのでB電圧が若干低めですが、完璧に欲しい電圧となると特注以外に無く、コストの問題よりも早く作りたいので妥協した記憶があります。

チョークコイル・・・タンゴのチョークは大きくなるので、電流の少ない送信管にはもう少し小さいものが欲しく、ラックスの4BC10にしました。

シャーシー・・・三栄無線の穴無しシャーシー、ボンネット付きです。トップパネルはアルミヘアラインのシャンペンゴールドで、当時大変良く見えたものでした。

CR類・・・初めてスプラグのビタミンQをカップリングに採用し、WIMAのコンデンサーやテフロンシールド線などと相まってわりと高級パーツにしました。抵抗は音がどうこう言う前に精度の面から金属被膜抵抗にし、高ワットでもセメント抵抗を使いませんでした。

今でこそ1〜2%級の抵抗はいくらでも手に入りますが、当時はまだそれほど無く、5%の金属被膜抵抗は高級品だったと思います。

ソケット・・・メーカーは忘れましたが真空管挿入時の感触が良い大型のものを使いました。

RCAジャック・SPターミナル・・・このころになると金メッキの端子類が出回るようになり、使用しました。



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