UZ-42 シングルアンプ・泥沼の改造3


ノイズが出てきたので修正


最初に製作してから何度か改造を繰り返し、ここ十数年何事もなく使っていましたが、たまにボソボソとノイズが出るようになってきました。若干発振気味かも知れません。

球のエミッションが落ちてきたことも影響していると思いますが、久しぶりに裏ブタを空けて確認してみたところ、いくつかマズイ点が見つかりました。

まず、良く見てみるとスタガー比がちゃんと取れてないので、初段のカソードバイパスコンデンサーの容量を約5倍の1000uFに変更しました。

当時、カップリング部分はちゃんと確認していますが、カソード部はあまり気にしていなかったようです。

これだけでエミッションが使用レベルぎりぎりまで落ちてきた42でもボソボソノイズがなくなりました。(たぶん)

 

アースの見直し


何度も改造していると気付かなかったのですが、シールド線を介してアースループが出来ているのを発見しました。

なんだか不思議でしたが、どうもVRの端子廻りにしっかり熱収縮チューブをかぶせており、それが原因で良く見えなかったため、改造時に、あれ? アースにつながってないじゃん!っと思ってRCA入力側をアースに配線したようでした。

ところが今回、ノイズの出方にムラがあったので、VR廻りを一度配線を外してみたところ、ちゃんとアースにつながってました。つまりシールドの両端からアースしていたことになります。

そこで最近良くやっているシールド線の網部分もアース線として使い、初段管側でアースに落とす方法にし、RCA端子側のアース線は撤去しました。


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LED表示用ケミコンの減少


前々から気になっていた直流点火廃止後のまま、LED用に残していた平滑回路ですが、さすがに4700uFはデカ過ぎるので、10uFに変更しました。

LEDのチラツキを抑えるだけですので、この程度で十分です。これで電源オフ後、スグに消えます。

と、ここまでやっても今回は数十年空いていますので、泥沼でもないんですが、間違った配線のまま長期間使っていたとはお恥ずかしい限りです。

本機は多めのNFBが掛かっているのでノイズで発覚しましたが、この程度のことって案外気付かないもかも知れません。

 

で、結果は?


ノイズが無くなったのでノイズレベルだけ計測しました。

VR位置L-chR-ch
Max0.30mV0.25mV
Center0.26mV0.16mV
Min0.21mV0.09mV

ボリュームを上げるとノイズレベルが上がるので、ノイズは入力に近い側が発生源で、自分で増幅しているようですが、問題ないレベルなのでそのまま裏ブタを閉じました。

結局ケミコン交換とアース見直しを同時にやってしまったため、どっちがボソボソノイズの原因だったか解らなくなってしまいました。シマッタ。


修正後の内部

カソードバイパスのケミコンの色が2ヶ所変わっている。でっかかった直流点火用のケミコンは小さいモノに置き換わっている。

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