ナショナル レーダースーパー・BL-265

ナショナル レーダースーパー・BL-265





BL-265正面

↑マジックフィンガー6E5PのON/OFFスイッチを付けましたが気がついたでしょうか。


OPT端子の断線

↑解りにくいが矢印部分リード線がかすかに付いているだけ

照明用配線ボロボロ

↑相変わらず照明用の配線はボロボロ

レールの木

↑レールの部品を裏ぶたに接着してあった

  以前、電源トランス付きタイプのラジオを売ってしまったため、6AR5などの球が実機テストできないことに気付き、あっちこっち探していたところ、オークションでこのBL-265が安く出品されているのを見つけました。

考えてみたらマジックフィンガー6E5P/6ME4も数本あり、実機テストしたかったのでこの機種はうってつけです。

出品文章を見ると電源を入れると照明はつき、雑音が出るが音声は出ないとのことで修理は必須とのことでした。

写真を見ても照明はついてますが、マジックフィンガー(6E5P)は点灯していなかったため、お安く落札することができました。

早速動作確認してみると説明文通りです。しかもノイズが出ると言ってもかなり音が小さく、これはコンデンサーの劣化だけではなさそうです。

内部を見るとすぐに原因が分かりました。出力トランスのリード線がわずかに付いている程度で、ほとんど断線状態です。

各真空管は一度抜いて測定するとほとんどエミッションが棄却値ぎりぎりです。まあこの程度なら音もそれほど小さくならないはずですが、やはりカップリングコンデンサーも漏れ電流で6AR5のコントロールグリッドはプラス0.7Vになっていました。これも音が小さくなる原因です。

照明の配線材がボロボロで危険なのも相変わらずナショナルらしい?です。ついでにPH時に点灯するランプの配線も切れています。

ところがそのランプが切れていることが原因で、このラジオを安く落札できたことが後から解りました。

と言うのは、この機種は正常動作中は6E5PかPHランプが点灯しているハズです。ところが出品中の写真はダイヤル照明だけが点灯しており、6E5P、PHランプのどちらも消えていたため、誰もがマジックフィンガーは寿命で点灯しないと思ったはずです。

しかし動作確認してみると、あれ? 6E5Pが明るくついてる? と言うワケで、実機テスト用に考えていたので、私も点かなくてもいいや、と思っていましたが嬉しい誤算です。

どうも電源/TONEスイッチのツマミがヘンな向きで刺さっていたため、出品者も使い方が解らずPH状態で写真を撮ったようす。そのPHの配線が切れていたこともあり、出品写真ではPHランプも6E5Pも点灯していませんでした。

さて、現在は忙しい最中ですのでとりあえず音が出るようにだけ修理し、キレイにしたりいつものプチ改造は後回しにすることにします。

電気修理は上記をだいたいやりますが、筐体も少し手を入れる必要があります。裏ぶたを開けてみると、小さい木のブロックが接着剤劣化でボロボロ落ちてきました。

また、それを一度修理した跡があり、困ったことに接着場所を間違えており、レールの木が本体ではなく、裏ぶたに接着してありました。裏ぶたはどうやって固定するつもりだったんでしょうかねえ。


修理前のシャーシー内部

修理後のシャーシー内部

写真のように配線材やコンデンサー類を交換したところ、音も大きくなり感度良く受信できるようになりました。

しかし今度はボリュームのガリと左いっぱいに廻しても音が最小にならない点が気になり、一度外して分解し、接点やカーボンを掃除しました。

ここまでで一旦終わりにしようと思ったのですが、やはり貴重なマジックフィンガーが点きっぱなしと言うのは気が気でないので、オン/オフしたくなりました。

調べてみるとこの機種の電源スイッチは接点の構造からオン/オフには利用できず、仕方ないので外部にスイッチを追加することにしました。

ただ私はなるべくオリジナル派ですので、出来れば筐体やシャーシーに穴を開けたくありません。そこで筐体底面に木を貼付け、それにアルミ板で作ったアングルを木ネジで留めると言う方法にしました。木はガッチリ付けず木工用ボンドを少なく軽く付けています。

マジックアイのスイッチはメーカー製の回路ですと大抵はB電源のオン/オフを利用していますが、まれにヒーターのオン/オフによる物もあります。私が改造したUM-385では1H3が直熱3極管タイプマジックアイのため、フィラメントをオン/オフしています。

この機種のマジックフィンガー6E5P/6ME4はかなり貴重品ですので、どうせやるならと言うことで今回はB電圧とヒーターの両方をオン/オフするように改造しました。これで完全に寿命を延ばすことができます。

ここまでである程度は掃除したのですが、早く時間を作って筐体のキズ等も直したいです。

この機種で唯一気に入らない点があるのですが、それは真空管の抜け止め固定ワイヤーです。移動用ラジオでもないのに必要だったのでしょうか。このワイヤーのせいで真空管がどうしてもナナメに固定されてソケットがウエハータイプなので接触不良にならないか心配になります。

ワイヤーは取ってしまっても問題ないと思いますが、なるべくオリジナル派としての考えから、問題が出るまでこのままにしておきます。

  マジックフィンガーSW

↑マジックフィンガー6E5P用ON/OFFスイッチ

裏面


裏面内部

↑抜け止め固定ワイヤーのせいで真空管がナナメになってしまっている

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