6RA8シングルアンプ・やっぱりまた改造


しばらく使っていたところ、ボソボソノイズは完全に駆逐できたと思っていたのですが、どうも温まって50分位経つとまた僅かにノイズが出てくるようになりました。

温まって・・・と言うことは、内部で熱を出すパーツはカソード抵抗くらいしかないため、これが怪しいと察しはつきます。

で、交換することになりますが、在庫を見ると古い規格の360Ωなんてもうないので、この際、気になっていたバイアス電圧を見直して、もう少し特性を改善しようと改造しました。




変更した抵抗は熱対策もあるが、メンテナンス性を重視して全て基板のパターン面に付けた。リード線は放熱のため3回巻きにしている。


 

バイアス電圧変更

気になっていたのは6RA8だけでなく、前段の12AT7のRLもなので、この際両方とも変更しました。

気になってたのなら、なぜ最初からそうしなかったかと言うと、電源トランスの温度上昇を気にしていました。

ところがしばらく使用していても、触れる温かさで大丈夫そうでしたので、RL・バイアス共、変更に踏み切ることにしたんです。

これによりB電流が若干増加し、電源トランスの上限に近づきますが、歪率低下などの特性向上が期待できます。
SELのトランス、余裕があるようです。

6RA8の方は同じサイズで3Wの金属皮膜抵抗から5Wの酸化金属皮膜抵抗にできましたので、若干の温度低下も期待できます。

まあ、サイズが同じ位なのでホントに若干ですが。(10°C程下がりました)

だいぶ変わったので回路図再掲載です。



黒字=設計値、緑字赤字=実測値
温度はコア部の温度なので、実際の表面温度はもう少し低くなります。B電流は両チャンネル合わせて115mA流れていて電源トランスの上限に近づいていますが、温度上昇はそうでもなく大丈夫でした。

→ 再測定