測定結果


本機の裸利得は左32.9dB、右33.6dB、オーバーオール負帰還は左-10.3dB、右-10.8dBで帰還後のゲインは左22.6dB、右22.8dBでした。

やっぱりQUAD2型と言うからには帰還量は2ケタに乗せないと・・・(謎)

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入出力特性



周波数特性




入出力特性です。参考までに前回の曲線も残しています。(赤と緑)

前回よりゲインが増えた分、NFBに廻したのと、多少感度アップにも振り分けました。

もう少しNFBに振った方がQUAD2っぽくなりますが、しばらく視聴して決めたいと思います。

パワーも少し増えてクリッピングポイントが上がり、最大出力は10W弱と言ったところでしょうか。

波形を見ながら測定していますが、10Wを超えるとクロスオーバー歪みが出てきますので、これ以上は完全にカットオフし、B級動作領域に入っているようです。

周波数特性は -1dBの範囲が15Hz〜36kHzあたりです。今回は少し位相補正して300kHz近辺のピークを抑えたため、前回より狭くなっています。(グラフの緑色と赤色)

補正しなければ前回と同じ位の範囲まで伸びています。(グラフの水色と橙色)

位相補正は最小限にし、完全には抑えていません。これは前回と同じ考えです。

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歪率は明らかに前回より下がりました。

QUAD2を意識してNF量が増えたので当然と言えば当然ですが、同時に左右や周波数ごとのバラつきも吸収されてきました。

これが本来の姿であろうと思います。

ヒーター配線をアースに落とし残留雑音が下がったせいで、左チャンネルの極小音時の歪率も下がりましたが、右チャンネルは電源トランスに近いため思ったより下がっていませんが充分かと思います。

歪率特性




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ダンピングファクター特性


ダンピングファクターもNF量が増えたためだいぶ上がっています。参考までに前回のグラフも表示しています。(赤と青)

左チャンネルで平均4.6、右チャンネルで平均5.0でした。ただ、ダンピングが一番欲しい低域が思ったより上がっておらず、もう少し欲しい気もします。ま、数字だけ見てもどうかと思いますので、音次第でしょうか。




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ヒーター点灯

再度インプレッション


お? 音が変わったぞ?

前回、温かいと感じる印象だったのですが、カッチリした輪郭の音になりました。

高域のレスポンスは落としているので弱くなるかな?と思っていたのですが、逆に粋の良い印象に変わりました。どうも関係ないと思っていたダンピングファクターが効いてるようです。

これはこれで面白いのでオリジナルのQUAD2型と同じように調子に乗ってNF量を-20dB程度にしてみたい気もします。欲が出ました。

但しそこまでやるには本機では電源電圧の関係でゲインがこれ以上増やせず、ムリそうですので、機会があれば他の球でやってみることにします。

ところで元は6RB11はどうだ?と言うことで作り始めた本機ですが、QUAD2型に意識を取られて肝心の6RB11の印象が薄くなってしまいました。結局今回も本末転倒だったな、と言うことで。でも音はいいですよ?


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