50V-MT管シングルステレオアンプ







片手に載るくらい軽量な本機


使用球の代表規格

 50EH550HK650C5
 
Eh/Ih6.3V/0.15A
Eht---7V---
最大定格
Eb150V
Ec2130V
Pp5.5W7W
Pc22W1.1W1.4W
Ec10V---0V
Rg1100kΩ(FixedBIAS)/500kΩ(SelfBIAS)
Eh-k+200V(DC+peak)-200V(DC+peak)
代表動作例(A1級シングル)
Ebb110V120V
Ib42〜42mA49〜50mA
Ebc2115V110V
Ic211.5〜14.5mA4〜8.5mA
Ec1----7.5V-8V
Rg162Ω------
Rp11kΩ10kΩ11kΩ
gm14600μMo7500μMo
RL3kΩ2.5kΩ
Input3.0Vrms7.5Vp-p5.6Vrms
Po1.4W1.9W2.3W
KF7%9%10%
Ti220度---220度

注:50EH5は松下と日立の規格。東芝のみEb=135V、Ec2=117V、Pp=5W、Pc2=1.75Wと小さくなっている。


 

電子工作マガジン掲載号

●No.59・2023年夏号/その1・回路の説明
●No.60・2023年秋号/その2・シャーシ加工
●No.61・2023年冬号/その3・配線と測定


No.59・2023年夏号で訂正があります。

P86<第3図>50HK6・50C5の場合の回路図でヒーターが「50EH5 x2」になっていました。正しくは「50C5 / 50HK6 x2」です。お詫びの上、訂正いたします。


発振対策

実は本機で球を挿し替えたり、エミッションの低下した球を使用していると、球によってはボソボソノイズが出ることがありました。

調べてみたところ、1MHzまでの高域ピークは僅かでNFBによる影響はほぼありませんでしたが、50EH5のgmが大きいため若干グリッドに飛び付き発振していると解りました。

50C5と50HK6のgmは約半分なので50EH5のgmも似たようなもんだろうと良く確認もせず、私のミスです。大変失礼いたしました。

最初から対策をしておいた方が良かったのですが、失念しておりました。もし同様の症状が出るようでしたら、次のような対策をしてください。

カップリングコンデンサから第1グリッドにつながる配線を外して、1kΩ〜4.7kΩの抵抗を入れてください。1/4Wで間に合います。私は手持ちの都合で1.5kΩを入れましたが、数値はだいたいで結構です。具体的に挿入する部分の回路と実体配線図を下記に表示します。

これで概ね収まると思います。50C5と50HK6の場合はgmが約半分なので飛び付き発振はしにくいですが、もし同じ症状が出るようでしたら同様の対策をしてください。但しいずれの場合でも症状が出てなければ、しなくても結構です。




抵抗を追加する部分の回路




シャーシー内の抵抗追加部分


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本機のリア。SPは4Ωと8Ω出力してある。放熱孔はリアに空けた。


 

小さくても雰囲気はバッチリ。


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