6RB11プッシュプルアンプ





昭和の国産球が使いたい


昭和の時代、日本には数多くの独自規格の球が生まれました。真空管時代の前半まではRCAやフィリップスなど外国メーカーからライセンスを受けた球がほとんどでしたが、後半になると日本の都合に合わせた独自の球が数多く発表されています。

中でもオーディオ用パワー管を見てみると、6GA4、6RA8、50CA10、8045Gなどの3極管は後年有名になったものが多いですが、名声を得られたビーム管は大出力が得られる6GB8くらいです。

しかし他にも日本独自の5極管・ビーム管は数多く発表されており、ヒーター6.3VのMT管だけを見ても6MP12、17、18、20、25、26、6RB10、11、12、6RP10、15、22などがあり、さらにそのヒーター電圧違いもあってパワートランスレスのテレビやモジュラーステレオに良く使われていました。

 

 


6.3V以外の球はパワートランスレス製品に良く使われていたのを見ましたが、自作マニアには抜きん出た特徴がないためか、それとも真空管販売店であまり売っていなかったためか、それほど作例もなかったと思います。(私が知らないだけか?)

しかし大量に作られたこともあって、今でも新古品や良質な中古品が現存しているようで、マニアの部品箱にもひっそりと眠っていると思います。

その中から私の保管箱に10本以上未使用の6RB11があり、出力もほどほど出せるのでいつか使ってみたいと思っておりました。

これだけ本数があればペア取りをしてプッシュプルアンプが作れそうです。


→ 設計編