今回苦労したパーツあれこれ冒頭に書きました通り、今回はパーツ入手が容易ではありませんでした。US8Pのオクタルソケットは同じモノが16個そろわず、仕方なく在庫していたLUX、QQQ、オムロンなどの国産品を数種類使ったため、穴サイズはソケットに合わせてバラバラです。 もっともそのためにステアタイト製を諦め、モールドタイプになったためアンプが軽量になって良かったと思います。 25E5のプレートキャップも16個となるとまとめて手に入りません。 思いの外、入手困難に陥ったのはテストピンジャック(チップジャック)で、同じ色が16個揃わない、そもそも赤黒以外の在庫がどこの店舗も切らしている、などコロナによる流通の影響が絶大でした。 他にも立ラグの大きい方やブロックケミコン固定用のバンドで、どこにも在庫がなく、こんなモノで製作が止まるのか、と呆れてしまいました。 これらは引っ越してしまった鈴商にあることが解ったため、押しかけて行って売ってもらいました。 テストピンジャックや基板等の高さ合わせのためのスペーサーや特定のビス・ナット類など、西川電子部品で無いものは他でも無い可能性が高いので、これも探すのに苦労しました。 これらは結局、店舗に入荷するまで数ヶ月待ったり、他のモノを代用したり、スペーサー等の自作など、相当製作期間をオーバーして何とか組立てにこぎつけました。 これもパラレルアンプで数が必要なためで、シングルやPPアンプでしたらここまでパーツ入手に苦労しなかったかも知れません。 しかしコロナ前と後では価格が大幅上昇しており、ラグ板(立ラグ)などは2倍以上になっていました。 パラレルで数使うとなると、OTLアンプはトランスを使わないからと言って、コストがゼンゼン安くありません。今の価格でソケットとプレートキャップだけでも各20個・16個使うと新品では軽く1万円を超えてしまいます。 |
↑ 球セット前の天面。16個のUS8Pオクタルソケットはメーカーに合わせて穴サイズを変えている。 ↑ トップパネルを外した状態。LED基板は剥がれ修復後、テストピンジャックで共締めしている。 |
↑ 今回の構成シャーシー一式。穴総数525個、位置合わせのすり合わせなど、かなり手間が掛かった。 ↑ 仮組み時のタイマーリレーの穴。勘違いで板厚分寸法間違いをしていた。 ↑ 結局角穴に空け直して搭載した。 ↑ 底面だけでも77個も穴をあけている(放熱孔、足と取付ビス穴の合計) |
シャーシー加工時間が掛かったのはパーツ入手だけではありません。本機は自身の製作時間としては最長だったかも知れません。シャーシーは色々考えて行くうちに加工工程がどんどん増え、総穴あけ数は525にもなり、加工だけでも1ヶ月掛かりました。こんなのNCでやったらスグなのになーと思いつつ、手早くやっていてもさすがに後半はダラダラになってしまいました。 複雑な構造も災いしてせっかくタイマーリレーの穴もピッタリあけたのに、穴あけ完了後に内部の寸法ミスに気づき、結局後から角穴に空け直しました。 LEDやネオン球に使う基板は千石電商でノーブランドの紙エポキシ基板を買ったのですが、これがとんでもない品質で、カットしただけで積層貼り合わせ部分がボロボロ剥がれてきました。 表示部だけなので全て接着しなおして使いましたが、コンバーレーター基板は細かいので高価なガラスエポキシ基板を使いました。やはり基板はサンハヤトなどの高級品を買った方が良さそうです。 ↑ これは2枚ではない。1枚が剥がれてしまった基板。この後エポキシ樹脂で接着して使った。 PTLで入力機器によってはショートする可能性があるため、入力トランスを搭載してスイッチ切替えしようとトランス穴まで空けましたが、結局後から考えたオーバーロードインジケーターを搭載してスペースが無くなってしまいました。 ↑ 今はコンパレーター基板が見えているが、当初入力絶縁トランスを付ける予定でタムラのTPsシリーズ用の穴をあけている。 | |
↑ 機能を色々追加して行ったらリアの方はぎっしりになってしまった。 年月が経つと調整箇所と方法は忘れてしまうため、シールを作ってAC-DCコンバーターの上に貼ってある。 | ||
→ 調整・測定結果と試聴 |