またまた早い改造ですが、前回の完成からすぐにマズイ点に気がついてしまいました。 パッと見て解ることですが、シャーシーに放熱のための穴がありません。今なら絶対やりませんが、若かりし頃の設計は少々甘かったようです。但し6RA8は温度上昇が大きい球ですが、シャーシー上ですので問題はありません。 シャーシー内部で熱を出すパーツはほとんどありませんが、カソード抵抗だけはディレーティング不足で大きく熱を出しますので、穴なしはマズイです。バイパスコンデンサーもわずかに隙間があるとは言え近すぎるのも気になっていたので、改造することにしました。 | ||
底板の底面と両サイド面に穴を多く開けた。穴は開けすぎると強度が落ちるので、主に冷やしたい基板と電源トランスの下の部分。 再改造前のシャーシー内部。カソード抵抗とバイパスコンデンサーはくっついているようで若干隙間がある。 バイパスコンデンサーを330uFに変更、さらにリード線は3回巻きにし、抵抗となるべく離して熱対策をした(橙矢印部分)。写真はセンターピンのアース配線をする前。 |
底板の放熱孔追加内部の熱を逃がすため、放熱孔を多数開けることにしました。主に熱を出すのは6RA8のカソード抵抗ですので、放熱孔は基板の真下と対流させるために両サイドにも開けました。 電源トランスは長時間使用でもお風呂位のあったかくなる40°C程度までしか上がりませんが、念のためこちらの真下も放熱孔を追加しました。 こちらの対流による熱の抜け道は、シャーシーとの間にナットで浮かせて取り付けているため、そこから上に放熱できます。 穴あけ後は再塗装になりますが、本機は余った塗料を使っていたため同じ色の在庫がなくなってしまい、近い色で上塗りしました。が、思ったより自然で違う色であることが解りません。 ノイズ対策実は完成してからたまにガサガサノイズが出ることがあり、原因を特定するために下記のような対策をしました。ノイズはLchのみで6RA8を左右挿し替えてもLchのみ、12AT7を日立から東芝に変えても変わらずでしたので真空管は異常なしです。 元々バイパスコンデンサーがカソード抵抗と近くて熱の不安とスタガー比不足もあったため、ここのケミコンは交換することにしました。 在庫を探してみると同じサイズのチューブラー型が330uFなら2個見つかったため100uFから交換し、取り付けもなるべく抵抗から離すようにしました。 ところがこれでもノイズは減らず、試しにNFBも外してみましたが変わらずでしたので、発振等ではなく、熱やスタガー比も原因ではなかったようです。 次はソケットのセンターピンをアースに落としていなかったため、その追加配線をし、さらに基板のハンダ付けは43年前の古いままでしたので、そちらももう少しハンダを流し込んでみました。 この対策がハマったようで、ガサガサノイズがなくなりました。でも同時にセンターアースとハンダ盛りをしたため、どちらが正解だったか判りません。 まあ、一般に言われていることが原因だったのは間違いないようで、やはりMT管のセンターピンはちゃんとアースした方が良さそうです。 バイパスコンデンサーの容量を変えたため、本来は特性を測定し直すべきですが、気が向いたらにします。ご容赦を。 |
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