Prologue 何台か作り慣れてくると、この道に入った者の性と言うか、変わった、または珍しいと思われる球を使ってみたくなります。 だいたい雑誌等で予備知識のあった球は珍しいものとは思わないのは当然のことで、もし自分の記憶外の球が突然現れたら格好の興味対象となります。この843はそんな出会いでした。 当時843は雑誌の製作記事などにも現れたことが無く(見たことが無いだけかも?)、球屋の広告に載っていたのを見つけて興味を持ち、早速買いに行きました。 |
球屋では843を使った試作アンプがあり、音を聞かせてもらいましたが、歪みが耳に付き、あまり良い印象ではありませんでした。 しかし試作アンプの参考回路を見せてもらうと、電圧増幅は1段のみ、普通のRC結合で無帰還でしたので、アルテックA-7(だったかな)を爆音で鳴らしていたら当然の音です。 これなら自分なりに回路を考えれば何とかなるだろうと予想し、手書きの簡単なデータシートも一緒に頂いて家路につきました。 | |
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